悠久の中国を歩く 世界遺産の旅 >>> 黄山(ホワンシャン)の四絶

伝説の仙境、黄山

黄山は風光明媚な安徽省南部にあり、中国でも有名な山岳景勝地のひとつである。「偉」・「奇」・「幻」・「険」として名高い黄山は、壮大な景観を誇り、いたるところに不思議な形の岩が見られるなど、さまざまな姿を見せてくれる。

景勝地内の幾重にも重なり合ってそそり立つ連山は、1000メートル以上の77の高峰があり、険しく切り立った36の大峰と、凛とした美しさを持つ36の小峰がある。

春夏秋冬それぞれの景色は、どれもまさに「人間仙境」の名に恥じない格別の美しさだ。この地を訪れた明代の旅行家、徐霞客は、『五岳帰来不看山、黄山帰来不看岳』(五岳より帰り来たれば山を見ず、黄山より帰り来たれば五岳も見ず)という有名な言葉を残した。黄山の前には、中国有数の五岳名山がかすんで見えたのだろう。

黄山は、1990年ユニセフにより世界遺産の自然遺産に登録された。


奇松・怪石・雲海・温泉

黄山で見るべきところは数え切れないほどあるが、峰と谷に分布する黄山松は特に有名で、樹齢100年を超える古松は1万本を超える。中でも「迎客松」、「送客松」、「臥龍松」など名をつけられた松は長く人々に愛されてきた。

怪石は120ヵ所以上もあり、「金鶏叫金門」、「松鼠(リス)跳天都」、「猴子(サル)観海」が名高い。 奇松、怪石のほか、刻々と変化する雲海、良質の水で知られる黄山温泉は、「黄山の四絶」と称されている。

→右の写真は「飛来石」と言い、黄山で最も謎が深い。


日の出と晩霞

夜が明け始める頃、黄山の空の彼方はだんだんと明るさを増していき、渦巻く雲海から金色に輝く縁が姿を現す。真っ赤な日輪が雲をかき分け上ってくると、薄い紗を羽織ったような峰と尾根、断崖絶壁の巧石がゆっくりと目の前に現れ、全体が鮮やかな光の中に包まれる。

雲間からは色とりどりの光が降り注ぎ、まるで巨大な万華鏡のように見る人を圧倒する。

そして日没には、雲や郡峰の頂上は、はるか彼方の雲間から漏れる強烈な光に彩られ、目の覚めるような美しさをたたえ赤く燃え上がる。


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